AIYE-KETA
Third World ( Kabaka / Amao / Winwood )
Side A
01. Happy Vibes
02. Irin-Ajo
03. Black Beauty
Side B
04. Afro Super
05. Shango
Producer : Steve Winwood
Musicians : Steve Winwood (key,g,perc,vo), Remi Kabaka (vo,p,dr,perc,g), Abdul Lasisi Amao (sax,fl,perc,vo), Loughty Amao (wind,vo)
Recording : May-Jun.1973 (Island Studio, London)
Release : Jul.1973 (Island HELP14 / UK)
アルバムについて
サード・ワールドは、当時トラフィックとして活動していたスティーヴ・ウィンウッドが、ジンジャー・ベイカー主催のエア・フォースのメンバーだったナイジェリア出身のレミ・カバカや、英国で結成されたアフリカンバンド、オシビサのメンバーだったアブドゥル・ラシシ・アマオらと組んだユニット。アルバムは "Aiye-Keta" 1枚のみで曲は全てカバカが書き下ろし、プロデュースはスティーヴが担当している。3人のメンバーに加えて、ラフティ・アマオというミュージシャンも参加しているようだ。
明確にヴォーカルの入った曲はないが、スティーヴ・ウィンウッドのリードギターとキーボードに加え、カバカのアフリカンドラムスやパーカッション、アマオのジャズ風なサックスやフルートなど、リズム感たっぷりの3人の巧みな演奏を堪能できる。アフリカ風のリズムとジャズのメロディを融合させた、異国情緒溢れる独特の世界を展開しており、エア・フォース以上にアフロジャズ色が濃厚だ。セールス的には振るわなかったが完成度は高く聴き応えもある。
ユニット名とジャケットのデザインは英国盤とアメリカ盤で異なる。英国では「ワラ男」仕様のジャケットでリリースされ、ユニット名はサード・ワールド。一方アメリカでは「走る動物」仕様のジャケットで、ユニット名はメンバー3人の名前の列記に変えられた。これらの変更はスティーヴ・ウィンウッドの名前を前面に出さず、ジャケットからはメンバーの顔すらも分からなかった英国盤に対し、後発のアメリカ盤ではセールス不振への対策として施された処置らしい。
CDでは英国の基本デザインを踏襲しているが、「ワラ男」の代わりにメンバーの写真が表ジャケットに使われ、英米両方のジャケットが裏面とジャケット内面に印刷されている。またスティーヴ・ウィンウッドの編集盤 "The Finer Things"、および同 "Keep On Running" には、"Happy Vibes" のショートヴァージョンが収録されている。なおスティーヴとレミ・カバカは76年にもアルバム用に数曲をレコーディングしている。それらの曲についてスティーヴは「アフリカ音楽ではなく、アフロ・コスミック・パンク・ディスコ風だ」と、ある音楽雑誌のインタヴューで語っている。しかしこのアルバムはスティーヴがツトム・ヤマシタのGOに参加することを決めた等の理由により、完成には至らず未発表に終わっている。


