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トラフィック・アルバムガイド (ON THE ROAD)

ON THE ROAD

Traffic

Side A
01. Glad - Freedom Rider

Side B
02. Tragic Magic
03. (Sometimes I Feel So) Uninspired

Side C
04. Shoot Out At The Fantasy Factory
05. Light Up Or Leave Me Alone

Side D
06. The Low Spark Of High Heeled Boys

Producer : Steve Winwood, Chris Blackwell

Engineer : Brian Humphries

Cover Designer : Ann Borthwick

Musicians : Steve Winwood (vo,g,p), Jim Capaldi (vo,perc,dr), Chris Wood (fl,sax), Reebop K.Baah (perc), Roger Howkins (dr), David Hood (b), Barry Beckett (key)

Recording : Apr.1973 (Duesseldorf, Germany)

Release : Oct.1973 (Island ISLP 2 / UK)

アルバムについて

トラフィックは前作のリリースに先駆け、マッスル・ショールズのキーボード奏者バリー・ベケットを加えた7人編成でアメリカ横断ツアーに出発する。その後ヨーロッパ各地を巡るが、ツアー中のドイツ公演を収録したのがこのアルバムである。オリジナルのスタジオテイク以上に、ライヴではインタープレイを重視した演奏が繰り広げられており、収録曲数はわずか7曲だが収録時間は70分を超えている。

アメリカ公演でスティーヴ・ウィンウッドはギターをメインに弾いていたが、このドイツ公演ではピアノとギターの両方を担当、クレジットによるとジム・キャパルディは一部でドラムに復帰しているようだ。内容は再編成後のアルバム3枚から代表曲が選ばれており、ジムとクリス・ウッドの作品も1曲づつ収録されている。LP2枚組だが "Glad - Freedom Rider" を外し、"The Low Spark 〜" をエディットした1枚フォーマットでも発売されていた。CDは全7曲が1枚にまとめられている。

長いインストルメンタルを2曲含み、ヴォーカル入りの曲もどちらかというと演奏そのものに重点をおいた構成のため、オリジナルを知らないリスナーが初めて聴くと、そのヴォリュームと冗長さに面食らうかも知れない。しかしインタープレイを重視するトラフィックというバンドの性質と、ジャズロックの人気が高かった70年代という時代背景を考えると、このアルバムで展開される演奏はまさに時を反映した内容だろう。またこの時期のトラフィックのライヴ音源としても貴重な1枚で、オリジナルと比較して聴くのもおもしろい。

収録曲について

Glad - Freedom Rider
(S.Winwood - S.Winwood / J.Capaldi) 20:35
オリジナルと同様に続けて演奏され、ランニングタイムは2曲でなんと20分を超える。特にインストルメンタルの "Glad" が15分に拡大されており、各メンバーの臨場感溢れるプレイが満喫できる。特にクリス・ウッドによるサックスの活躍が目立ち、全編でジャズっぽい大胆な演奏を繰り広げている。続く "Freedom Rider" は比較的オリジナルに忠実なコンパクトな演奏となっている。両曲はアルバム "John Barleycorn Must Die" のトップを飾っていたナンバーだ。

Tragic Magic
(C.Wood) 8:39
クリス・ウッド作のインストルメンタルで、彼のブルージーなサックスを大々的にフィーチャーしている。スティーヴ・ウィンウッドはギターで控えめにサポート。アルバム "Shoot Out At The Fantasy Factory" 収録曲。

(Sometimes I Feel So) Uninspired
(S.Winwood / J.Capaldi) 10:31
曲そのもののグレードの高さも手伝い、ライヴでありながらもかなり質の高い演奏を聴くことができるこのアルバム中のハイライト。スティーヴ・ウィンウッドのヴォーカルは力強く伸びやかで、後半にはギタープレイもたっぷりとフィーチャーされている。アルバム "Shoot Out At The Fantasy Factory" からの選曲。

Shoot Out At The Fantasy Factory
(S.Winwood / J.Capaldi) 6:51
このライヴ・ヴァージョンでは、スタジオテイク以上にパワフルな演奏が展開されている。スティーヴ・ウィンウッドのワウペダルギターが力強く全編を貫き、リズムセクションも重厚でなかなか聴き応えがある。アルバム "Shoot Out At The Fantasy Factory" のタイトルナンバー。

Light Up Or Leave Me Alone
(J.Capaldi) 10:56
ジム・キャパルディ作の力強いロックナンバー。トラフィックのスポークスマンだった彼らしくメンバー紹介を途中に挟み、ノリのよい楽天的なヴォーカルを披露している。アルバム "The Low Spark Of High Heeled Boys" からのナンバー。

The Low Spark Of High Heeled Boys
(S.Winwood / J.Capaldi) 17:47
大団円は18分にせまる大河のようなこの曲。クリス・ウッドのサックスがジャジーな演奏を展開し、スティーヴ・ウィンウッドのピアノとバリー・ベケットのキーボードがこれに呼応する。マッスル・ショールズの安定したリズムセクションが長丁場のこの曲をしっかりサポートしており、オリジナルよりも華やかになっていておもしろい。18分を長いと感じるか、楽しめると感じるかは聞き込み度合いによって分かれるところだろう。存分にメンバーのインタープレイを楽しむことのできる1曲だ。アルバム "The Low Spark Of High Heeled Boys" のタイトルナンバー。

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